財団法人西日本産業貿易コンベンション協会

 季節や天候に左右されずに農産物を計画的かつ安定的に生産・供給できる食料生産システムである植物工場は、「農商工連携」の新たな切り口のひとつとして、3年間で3倍増にすることを目標に全国的な普及・拡大の取り組みがスタートしました。
 当協会では、昨年7月に公募された植物工場の普及・拡大のためのPR活動を支援する経済産業省の「平成21年度先進的植物工場推進事業」に応募し、当協会が提案した「北九州・福岡大都市圏における先進的植物工場の普及事業」が8月下旬に採択されました。
 昨年10月に北九州市で開催された環境見本市「エコテクノ2009」での植物工場モデルの展示をスタートに、植物工場セミナーの開催や北九州農林水産まつり会場、黒崎商店街など北九州市内で植物工場の普及活動を行ってきたところです。
 当協会がこれまで実施してきた「北九州・福岡大都市圏における先進的植物工場の普及事業」の活動状況を報告します。

1.採択事業の概要
1)設置場所・期間
(1)西日本総合展示場新館 平成21年10月21日〜12月3日
平成22年2月20日〜3月31日
(2)北九州市農林水産まつり会場 平成21年11月21日、22日
(3)黒崎商店街 平成21年12月4日〜翌年1月19日
(4)福岡合同庁舎新館 平成22年1月20日〜2月19日
2)展示する植物工場モデルの仕様
 植物の生育に必要な環境(温度、湿度、炭酸ガス・肥料濃度等)を、LEDや蛍光灯などの照明や空調、養液供給等により人工的にコントロールし、季節を問わず連続的に生産できるシステムです。
 今回展示している植物工場モデル施設は、県内4ヵ所で展示するため、運搬が容易で、多くの人の目に触れ、害虫などの侵入も防げるよう外から観察できる構造にしています。
(1)サイズ 幅154cm×奥行き77.5cm×高さ189cm
(2)光源 蛍光灯及びLEDの併用 完全人工光型
(3)栽培品目 レタス、サラダ菜、イタリアンパセリなど
(4)栽培方法 養液栽培/ポンプで肥料を含んだ水を循環させるシステム
(5)生育期間 レタスであれば、種を植えて3週間で定植、更に3週間で収穫できます。種から育てて6週間で収穫できます。
(6)機械部 本体下部に、超音波加湿器や循環ポンプを内蔵しています。本体上部のある タッチパネルを操作することで、温度、湿度、炭酸ガス濃度制御、照明点灯時間などの環境制御が行えます。
植物工場モデルプラント001 植物工場モデルプラント002 植物工場モデルプラント003 植物工場モデルプラント004
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3)植物工場セミナーの開催
(1)植物工場セミナーin北九州
・日時:平成21年11月13日(金)
・会場:西日本総合展示場AIM3階
・テーマと講師
「植物工場ビジネスの将来性」
株式会社三菱総合研究所 主任研究員 伊藤  保 氏
「サイエンスとしての農業 太陽光野菜工場の未来」
カゴメ株式会社 コンシューマー事業本部 生鮮事業担当常務執行役員 佐野 泰三 氏
「北九州市における植物工場の現状と行政の支援について」
北九州市産業経済局 産業政策課課長  下堀 友数 氏
(2)植物工場セミナーin北九州
・日時:平成21年11月27日(金)
・会場:西日本総合展示場
・テーマと講師
「北九州市若松区の植物工場産「うるおい野菜」が目指すもの」
エスジーグリーンハウス株式会社 代表取締役社長 日野 誠治 氏
「植物工場のこれまでと今後の方向性」
エスペックミック株式会社環境モニタリング事業部 課長 高屋 和弘 氏
(3)植物工場セミナーin福岡(第33回エコ塾)
 九州経済産業局及び九州地域環境・リサイクル産業交流プラザでは環境分野の人的交流、企業間交流の活性化を目的として、毎月1回「エコ塾」を開催しています。
第33回エコ塾は、当協会との共催により、「植物工場」をテーマにで開催しました。
・日時:平成22年2月3日(水)
・会場:福岡合同庁舎新館3階(共用大会議室)
・テーマと講師
「環境に配慮したドーム型植物工場の開発」
株式会社 健康の森 専務取締役 坂本 秀二 氏
「モデルハウス型植物工場実証・展示・研修事業の概要」
九州沖縄農業研究センター 暖地施設野菜花き研究チーム長 池田 広 氏
(4)植物工場セミナーin北九州
・日時:平成22年3月5日(金)
・会場:西日本総合展示場3階会議室
・テーマと講師
「北九州市若松区の植物工場産「うるおい野菜」が目指すもの」
エスジーグリーンハウス株式会社 代表取締役社長 日野 誠治 氏
「植物工場のこれまでと今後の方向性」
エスペックミック株式会社環境モニタリング事業部 課長 高屋 和弘 氏
4)植物工場モデル施設説明会や展示会等での専門技術者の配置
(1)第1回説明会
日時:平成21年11月7日(土)〜11月8日(日)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市小倉北区)
(2)第2回説明会
日時:平成22年1月20日(水)
場所:福岡合同庁舎本館(福岡市博多区)
(3)第3回説明会
日時:平成22年2月3日(水)
場所:福岡合同庁舎新館(福岡市博多区)
(4)第4回説明会
日時:平成22年2月17日(水)
場所:福岡合同庁舎本館(福岡市博多区)
(5)エコテクノ2009
日時:平成21年10月21日(水)〜23日(金)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市小倉北区)
(6)九州・国際テクノフェア2009
日時:平成21年11月11日(水)〜13日(金)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市小倉北区)
(7)北九州市農林水産まつり
日時:平成21年11月21日(土)〜22日(日)
場所:北九州市総合農事センター(北九州市小倉南区)
(8)西日本国際福祉機器展」&「西日本トータルリビングショー
日時:平成21年11月27日(金)〜29日(日)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市小倉北区)
(9)黒崎連合商店街連合会役員会
日時:平成21年12月7日(月)
場所:黒崎商連会館(北九州市八幡西区)
(10)黒崎商店街
日時:平成21年12月10日(木)
場所:黒崎おもてなしステーション(北九州市八幡西区)
5)福岡合同庁舎での展示と説明会
 植物工場の普及活動の一環として、産業界、自治体、大学など産官学の関係者への周知を期待し、国の機関などが集まった福岡合同庁舎新館ロビーにおいて植物工場モデル施設の展示を行うとともに、「植物工場モデル施設説明会」などを開催しました。
(1)会期 平成22年1月20日(水)〜2月19日(金)
(2)会場 福岡合同庁舎新館1階ロビー
6)先進的植物工場推進事業パネル展
 経済産業省の採択を受け実施してきた「北九州・福岡大都市圏における先進的植物工場の普及事業」の活動を紹介するパネルを開催します。
(1)会期 平成22年3月1日(月)〜3月31日(水)
(2)会場 西日本総合展示場新館2階ガレリア
(3)内容 採択事業のパネル展示
植物工場モデル施設の展示
DVD放映
植物工場モデル施設説明会
植物工場モデルで栽培した野菜の無料配布
7)広報活動
(1)報道機関への情報提供
 北九州市で開催した事業は、北九州市市政記者クラブと北九州経済・金融記者クラブに情報提供を行いました。
・掲載実績 日経産業新聞(平成21年10月22日朝刊)
西日本新聞(平成21年10月22日朝刊)
読売新聞(平成21年10月22日朝刊)
西日本新聞(平成21年12月15日朝刊)
日刊工業新聞(平成22年1月20日朝刊)
日本経済新聞(平成22年1月22日朝刊)
西日本新聞(平成22年1月22日朝刊)
・放映実績 日経産業新聞(平成21年10月22日朝刊)
TVQ(平成21年10月21日 ニュース)
RKB(平成21年10月21日 ニュース)
TVQ(平成21年10月24日 九州けいざいNOW)
TVQ(平成21年12月5日 九州けいざいNOW)
TVQ(平成21年12月10日 ニュース)
TVQ(平成21年12月12日 九州けいざいNOW)
TVQ(平成21年12月20日 ニュース)
NHK(平成22年1月20日 ニュース)
TVQ(平成22年1月20日 ニュース)
KBC(平成22年2月1日 ニュース)
(2)経済紙への新聞広告掲載
・掲載実績 日経産業新聞全国版(平成21年10月30日(金)朝刊掲載)
日本経済新聞社西部版(平成21年11月4日(水)朝刊掲載)
新聞広告
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8)事業実施の背景や期待できる効果など
(1)北九州市内には、電源開発とカゴメの合弁によるトマト工場、西部ガスによるレタス工場等の大規模な植物工場が稼働しており、また、植物工場の操業に不可欠な設備会社も県内に立地し、緊急事態にも即応できることから、新規事業者が安心して参入できる環境が整っています。
(2)工業団地や商店街の空き店舗など植物工場が立地可能な用地が充分にあります。
(3)植物工場で生産された安心・安全な野菜は、健康志向という消費者にニーズにマッチしており、北九州・福岡市という二大消費地での普及事業は消費の拡大に大きな効果が期待できます。
(4)イチゴの輸出では全国の約8割を占める福岡空港が近く、海外の販路、通関・植物検疫などシステムも整備されており、生鮮野菜の輸出を視野に入れた事業展開が可能です。
2.活動状況写真
1)エコテクノ2009(10月21日〜23日)
 植物工場モデル施設のお披露目となった「エコテクノ2009」では、橘高九州経済産業局長、北橋北九州市長を来賓にお迎えし、除幕式を行いました。
 今回のエコテクノでは、九州経済産業局など主催で「植物工場導入促進フェア」が開催され、「植物工場立地促進セミナー」には200人を超える参加者が集まりました。
エコテクノ001 エコテクノ002 エコテクノ003 エコテクノ004 エコテクノ005 エコテクノ006 エコテクノ007
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2)植物工場モデル施設説明会(第1回)
日時:平成21年11月7日(土)〜8日(日)
場所:西日本総合展示場新館ガレリア(北九州市小倉北区)
第1回説明会001 第1回説明会002 第1回説明会003 第1回説明会004
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3)九州・国際テクノフェア2009
日時:平成21年11月11日(水)〜13日(金)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市小倉北区)
九州・国際テクノフェア001 九州・国際テクノフェア002 九州・国際テクノフェア003 九州・国際テクノフェア004
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4)北九州市農林水産まつり
日時:平成21年11月21日(土)〜22日(日)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市総合農事センター(北九州市小倉南区)
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5)西日本国際福祉機器展/西日本トータルリビングショー
日時:平成21年11月27日(金)〜29日(日)
場所:西日本総合展示場新館(北九州市小倉北区)
トータルリビングショー&福祉機器展001 トータルリビングショー&福祉機器展002 トータルリビングショー&福祉機器展003 トータルリビングショー&福祉機器展004
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6)黒崎商店街
日時:平成21年12月4日(金)〜平成22年1月19日(火)
場所:黒崎おもてなしステーション(北九州市八幡西区)
黒崎商店街001 黒崎商店街002 黒崎商店街003 黒崎商店街004
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7)福岡合同庁舎
(1)植物工場モデル施設展示
日時:平成22年1月20日(水)〜2月19日(金)
場所:福岡合同庁舎新館1階ロビー(福岡市博多区)
(2)植物工場モデル施設説明会
日時:平成22年1月20日(水)
日時:平成22年2月17日(水)
場所:福岡合同庁舎 会議室(福岡市博多区)
福岡合同庁舎説明会001 福岡合同庁舎説明会002 福岡合同庁舎説明会003 福岡合同庁舎説明会004 福岡合同庁舎説明会005
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8)福岡合同庁舎
第33回エコ塾
日時:平成22年2月3日(水)
場所:福岡合同庁舎新館共用大会議室(福岡市博多区)
第33回エコ塾001 第33回エコ塾002 第33回エコ塾003 第33回エコ塾004
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9)植物工場パネル展
日時:平成22年3月4日(木)〜3月31日(水)
場所:西日本総合展示場新館ガレリア(北九州市小倉北区)
第33回エコ塾001 第33回エコ塾002 第33回エコ塾003
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10)植栽管理・移設作業
第33回エコ塾001 第33回エコ塾002 第33回エコ塾003 第33回エコ塾004
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3.植物工場アンケートの概要
 植物セミナーや説明会の際にアンケートを行い、9回のアンケートで455人の皆様のご協力をいただきました。
1)アンケートの概要
日時 場所 主な
回答者
回答数 アンケート実施場所の特徴
平成21年
11月7日(土)
西日本総合展示場新館
(北九州市小倉北区)
一般消費者 71  婦人層の多い事業に合わせ開催した説明会の参加者
11月8日(日) 西日本総合展示場新館
(北九州市小倉北区)
一般消費者 108  婦人層の多い事業に合わせ開催した説明会の参加者
11月13日(金) 西日本総合展示場新館
(北九州市小倉北区)
ビジネス
パーソン
78  情報通信の展示会で開催した植物工場セミナーの参加者
11月27日(金) 西日本総合展示場新館
(北九州市小倉北区)
ビジネス
パーソン
20  福祉の展示会場で開催した植物工場セミナーの参加者
12月10日(木) 黒崎商店街
(北九州市八幡西区)
一般消費者 12  黒崎商店街で開催した説明会の参加者
平成22年
1月20日(水)
福岡合同庁舎
(福岡市博多区)
ビジネス
パーソン
11  国の機関が集まった合同庁舎で開催した説明会の参加者
2月3日(月) 福岡合同庁舎
(福岡市博多区)
ビジネス
パーソン
118  国の合同庁舎で開催したセミナーの参加者
2月17日(水) 福岡合同庁舎
(福岡市博多区)
ビジネス
パーソン
23  国の合同庁舎で開催した説明会の参加者
3月5日(金) 西日本総合展示場新館
(北九州市小倉北区)
ビジネス
パーソン
14  植物パネル展の初日に開催したセミナーの参加者
2)回答者の属性

一般消費者主体 ビジネスパーソン主体 合計
男性 37 20.3% 234 91.4% 271 61.9%
女性 145 79.7% 22 8.6% 167 38.1%
合計 182 100.0% 256 100.0% 438 100.0%

一般消費者主体 ビジネスパーソン主体 合計
10才未満 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0%
10代 4 2.2% 5 1.9% 9 2.0%
20代 12 6.7% 38 14.2% 50 11.2%
30代 14 7.8% 50 18.7% 64 14.3%
40代 23 12.8% 85 31.8% 108 24.2%
50代 42 23.5% 60 22.5% 102 22.9%
60代 55 30.7% 22 8.2% 77 17.3%
70代〜 29 16.2% 7 2.6% 36 8.1%
合計 179 100.0% 267 100.0% 446 100.0%

一般消費者主体 ビジネスパーソン主体 合計
一般個人消費者 78 43.8% 7 2.7% 85 19.2%
製造業 5 2.8% 63 23.9% 68 15.4%
流通業 2 1.1% 17 6.4% 19 4.3%
サービス業 16 9.0% 20 7.6% 36 8.1%
建設業 5 2.8% 24 9.1% 29 6.6%
農業関係者 1 0.6% 13 4.9% 14 3.2%
研究・学術関係者 1 0.6% 18 6.8% 19 4.3%
報道関係者 1 0.6% 1 0.4% 2 0.5%
学生 3 1.7% 2 0.8% 5 1.1%
官公庁関係者 3 1.7% 58 22.0% 61 13.8%
その他 63 35.4% 41 15.5% 104 23.5%
合計 178 100.0% 264 100.0% 442 100.0%
3)アンケートの抜粋
Q1:どのような条件が整えば購入・利用されますか?(複数回答可)

一般消費者主体 ビジネスパーソン主体 合計
容易に購入できる 62 33% 65 31% 127 32%
低価格化 63 34% 71 34% 134 34%
露地物にはない高付加価値化
(栄養価など)
30 16% 58 28% 88 22%
社会的な認知 10 5% 12 6% 22 6%
その他 22 12% 4 2% 26 7%
合計 187 100% 210 100% 397 100%
(コメント)
一般消費者は、容易に購入できる、低価格化、そして露地物にない高付加価値に期待されている。
ビジネスパーソンは、容易に購入できる、低価格化を望んでいる。
Q2:植物工場で生産された野菜について、露地物野菜と価格を比較して、どの程度の価格であれば植物工場で生産された野菜を購入しますか?

一般消費者主体 ビジネスパーソン主体 合計
同等の価格 94 58% 117 48% 211 52%
〜1.2倍ぐらい 55 34% 90 37% 145 36%
〜1.5倍ぐらい 9 6% 31 13% 40 10%
〜2倍ぐらい 0 0% 2 1% 2 0%
露地物価格とは無関係に
(継続)購入する
4 2% 3 1% 7 2%
合計 162 100% 243 100% 405 100%
(コメント)
一般消費者は同等価格、せいぜい1.2倍くらいまで、一方ビジネスパーソンも同じ傾向が見られる。